秋冬の革財布ケア:乾燥から守る方法
気温が下がる季節に革が傷みやすい理由と、工房が実践しているケアの手順

10月に入ると、工房への問い合わせの中に「革が乾燥してきた気がする」という相談が増えます。気温が下がると空気が乾燥し、革から水分が抜けやすくなります。秋冬のケアは、春夏より少し丁寧にやる価値があります。
なぜ秋冬に革が乾燥するのか
革は動物の皮を加工したものなので、湿度の変化に敏感です。夏は湿気を吸って膨らみ、冬は乾燥して縮む、という動きを繰り返しています。この繰り返しが積み重なると、革の表面にひび割れが生じることがあります。
特に注意が必要なのは、暖房の効いた室内に長時間置いておく場合です。エアコンや床暖房の近くに革小物を置くと、急激に水分が抜けます。
工房が使っているクリームの選び方
クリームは蜜蝋ベースのものを選ぶのが無難です。液体オイルは浸透が早い分、色が予想以上に濃くなることがあります。初めてケアする場合は、目立たない部分に少量塗って色の変化を確認してから全体に塗るのが安全です。
工房では、国内の皮革用品店で手に入る蜜蝋クリームを使っています。特定のブランドに限らず、成分表示に「蜜蝋(ビーズワックス)」が入っているものを選んでいます。
ケアの手順
まず乾いた布で表面の汚れを軽く拭きます。次に、クリームを指先か柔らかい布に少量取り、薄く伸ばすように塗ります。塗りすぎると革が柔らかくなりすぎて、形が崩れることがあります。塗った後は10〜15分置いてから、乾いた布で軽く拭き取ります。
頻度は、秋冬は月に一度程度が目安です。毎日使っている財布なら、手の脂が自然に補給されているので、それほど頻繁にケアしなくても大丈夫です。
ケアの方法で迷ったときは、工房にご相談ください。使っている革の種類によって、向いているクリームが変わることもあります。