革の色の選び方:後悔しないための考え方
工房でよく聞かれる「どの色にすればいいか」への、正直な答え

オーダーの相談で一番時間がかかるのが、革の色選びです。「ナチュラルにしようか、こげ茶にしようか」と迷う方が多く、工房でサンプルを並べながら一時間以上話し込むこともあります。迷いやすいポイントを整理してみます。
経年変化後の色を想像する
植物タンニン鞣しの革は、使い込むほど色が変わります。ナチュラル(薄いベージュ)の革は、数年後にはキャメルから飴色に変化します。こげ茶の革は、さらに深みが増して黒に近づいていきます。
「今の色」だけで選ぶと、数年後に「思っていたのと違う」と感じることがあります。工房では、使い込んだサンプルも置いてありますので、変化後のイメージを確認してから選んでいただけます。
使うシーンと合わせて考える
毎日スーツで仕事をする方には、こげ茶や黒など落ち着いた色を勧めることが多いです。カジュアルな服装が多い方には、ナチュラルやキャメルが合わせやすいです。
ただ、これはあくまで目安です。「スーツにナチュラルの財布を合わせたい」という方もいますし、それも全然おかしくありません。最終的には、自分が持ちたいと思う色を選ぶのが一番です。
素上げ革と染料仕上げ革の違い
素上げ革(ナチュラル仕上げ)は、革の表面に何も塗っていない状態に近いため、水や汚れがつきやすいです。その分、経年変化が大きく、使い込んだときの変化を楽しみたい方に向いています。
染料仕上げの革は、最初から色が入っているため、汚れが目立ちにくく扱いやすいです。変化はゆっくりですが、長く安定した色を保ちます。どちらが良いかは、使い方と好みによります。
色選びで迷ったら、工房に来てサンプルを並べてみてください。実物を見ると、意外とすぐ決まることが多いです。